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トリサカナTORI×SAKANA

当店の今後の動きと展望につきまして
2021.07.19

いつもありがとうございます。
ホームページ開設以来、2回目のブログ更新となります。

初回以降しばらく期間が空きすぎてしまったので、本日は当店の今後の動きと展望について述べたいと思います。

とその前に、当店はインスタグラムやツイッターでその都度情報を発信させて頂いているのですが、その中でも主にインスタのストーリーという機能で、当店のもう一つの側面である音楽や映画、本などのカルチャー(ただの自分の嗜好)に関する事やバカ話の発信を少しだけしているのですが、最近その中で過去のアルバイトの事をアップしたところ、思いのほか反響があったので、少しそのあたりついて述べたいと思います。

そもそも私は定時制の夜間高校出身で16歳から一人暮らしをしていた為、昼間は様々なアルバイトを経験してきました。
郵便配達から始まり、スーパーの荷受け、ちり紙交換から、ちょっと口にするのは憚られる様なものまで高校在学中は本当に色々なバイトを経験しました。

その中でも一際とんでもなかったバイトというのがありまして、それはいわゆる夜の警備員のバイトだったのですが、一般的な夜の工事現場等でみかけるガードマンや、施設の保全管理などとは全く様相の違うものでして、驚くべきはその内容でした。
その内容とは、
「公共工事を巡って暴力団ともめている建設事務所を体を張って守る」
というかなりギャングスタなものでした。

当時、18歳位でフラフラしていた私は友人から破格の警備員のバイトがあるという話を持ちかけられ、軽い気持ちで言われるがままに警備会社の事務所に履歴書を持参して向かいました。

面接場所の応接に入ると、履歴書にろくに目も通さず、面接担当の方から即採用との旨を伝えられました。

当時の私の容姿は真っ白に染めた坊主頭に眉毛もなく、おまけにピアスだらけの顔にボロボロの鋲ジャンという社会性のかけらもない見た目にも関わらず、即採用とは何事かと少し不思議には感じたのですが、謎はすぐに解けました。

その面接官は引き出しから何やら30センチほどの木の棒と地図を取り出すとおもむろに説明を始めました。

要約すると、「某建設会社の事務所が公共工事を巡ってもめている暴力団にガラスを割られたり、中のものを破壊されたりの嫌がらせを受けているので、それを体を張って阻止しろ。」
というものでした。
言葉を失う私に面接官は容赦なく続けます。

「色々事情があって警察沙汰にはしたくないらしくてウチに相談があってね。そこで君みたいなガラの悪そうな男性が欲しかったんだよ。だいたい週末に襲われる事が多いらしいから、早速明日からよろしくね。そんな怖がらなくても大丈夫よ。必ず来るって訳じゃないから。あ、でもなんかあったらこの棒で対処して。」

そう言い放つと、こちらに逡巡する時間を与えないかの様に半ば強引に先程の木の棒と地図、制服一式を渡されその日は帰路に着きました。

ちょうどその翌日が土曜日だったのですが、契約は19時から翌朝の7時までと言う事で、日中は彼らが襲って来た場合のイメージトレーニングなどをして過ごし、一応友人たちに何かあればすぐ連絡するから絶対に携帯に出れる状態にしておいてくれと念押しにお願いし、いよいよ夕方、社用車のカローラで現場に向かいました。

地図を見ながら自宅から一時間ほどの山あいに向かったのですが、面接官の「必ず来るわけではない」という言葉を信じ、この時点ではそれほど深刻に考えておらず、半分お遊び位に思っていたのですが、現場に着いてその考えは一変しました。

そこは山奥などといった生ぬるいものではなく、ほとんど秘境と言っても過言ではない程の奥地にある場所で、民家はおろか、街灯一つない完全な暗黒世界でした。
しかも最悪な事に携帯の電波も入りません。
そんな場所にポツンと所々襲撃の痕跡を残したプレハブの様な事務所が不気味に佇んでいました。

この時点で初めて「もしかしたら自分はとんでもない事に関わったかもしれない」という恐怖を感じました。

到着時すでにあたりは暗くなっており、周りには人影はおろか、生い茂った木のみしかない状況に、とにかく何か音が欲しいとラジオをつけたのですが、電波が悪く砂嵐の音のみで、それがより一層恐怖を募らせ、絶望的な気分でラジオを切りました。

とにかく今日一日乗り切って明日辞めようと心に固く誓い、緊張の面持ちで事務所であるプレハブの隣に車を停めて、持参した懐中電灯を頭にくくりつけ、あとは室内灯の薄明かりだけの下、会社から支給された木の棒と、たまたま車内に置いてあったキンチョールという頼りなさすぎる武器に命運を託し、業務を開始しました。

会社の指示では、とにかく怪しい車が来たら車の上に備え付けられたパトランプをすぐ点灯させ、車のナンバーを控えてまず相手の出方を見ろとの事でした。
その際、もし襲って来たら木の棒で応戦し、ダメならあとの判断は任せるという特攻隊さながらの無責任極まりない指示で、ほとんど死地に向かう兵士の様な気分でジッと時が過ぎるのを待っていました。

その緊張感の中、開始から二時間ほど経った頃です。

突然車の後部ガラスから「ドンッ」と何かが衝突する様な大きな音がしました。
まさか襲撃かと、極限の恐怖の余り「何よ!」とオネエ口調で叫びながら恐る恐る振り向くと何とそこには車内を覗く野生のヤギの姿がありました。

動転した私は思わず「ぎゃあ」と叫び声をあげ、持っていた木の棒を投げつけ、キンチョールを車内に撒き散らしながらも、少し時間が経ち落ち着いてくると、なぜか自分以外の生命体に会えたという奇妙な安堵感が込み上げて来ました。

それからさらに数時間が経ち、うっすらと夜が明け始めた朝方5時くらいの事でした。

終わりも近づき、ヤギ以降は特にこれといった動きもなく、少し緊張が和らいできた事もあり、軽い眠気を覚えたので、数分だけ仮眠を取ろうとウエストが若干窮屈だった制服のズボンを脱ぎ、パンツ一枚で車のシートを倒したその時でした。

何やら遠くから車のエンジン音らしき音が聞こえてきたのです。

まさかと思い、急いでシートを上げるとそこにはブレーキ音と共に明らかにそれとわかる風貌の三人の男性が乗ったバンがプレハブの横に止まったではありませんか。

「・・本当に来た!」

ところがここで通常なら会社の指示通り、パトランプを回転させ、番号を控えると言う手順通りに動くべきだったのですが、緊張のスイッチを切っていた上に、突然やってきた恐怖のピークに完全に錯乱した私は何故か木の棒とキンチョールを掴み、車外に飛び出し、パンツ一枚に素足で

「きぇああぁっ、こ、このクソババァがぁっ!」

などと訳がわからない奇声を上げながら三人の男性が乗る車めがけて突進していったのです。

頭に懐中電灯、下はパンツ一枚で木の棒とキンチョールを振りかざし、奇声をあげながら必死の形相で迫ってくる白い頭の男は本職の彼らの目から見てもそれは不気味にうつった事でしょう。
彼らには八つ墓村のモデルになった津山事件の犯人、都井睦男の再来くらいに見えていたかもしれません。

ともかく、彼らは飛び出した私を見て急発進してその場から走り去りました。

彼らの車を少し追いかけ、立ち去るのを見届けた後、どれくらい時間が経ったかはわかりませんが、しばらく息を切らしながら呆然とその場に立ち尽くしていた事と、夜中のヤギが遠くからこちらをみている姿が目に入った事は覚えています。

その後ふと我に帰り、車内に戻ろうとした時、興奮の最中で下着がずれてほとんど下半身が丸出しになっているのに気付きました。
「そりゃこんなのが迫って来たら逃げるよなあ」
街中なら即逮捕ものの己の姿に、緊張からの解放も相まって、この業務開始以来初めて笑いが込み上げて来ました。

見上げるとようやく空も明るくなり、到着時にはあれほど恐ろしかった場所も、帰る頃にはとても自然が豊かで空気も綺麗な場所なんだと思える心境にまで落ち着きを取り戻しました。

その後無事に定時を迎え、帰社後、「ヤギと黒い車が出てきました。すごく怖かったです。」と記載した素直すぎる営業日報と引き換えに手渡しで日当を頂いた時に、あの面接官から「よく無事に帰ってきたね。あとごめん、これ渡し忘れてた。ははは」と、メリケンサックを出された時には控えめな殺意が湧きましたが、とにもかくもこれで全ての業務が終了しました。
その後、人づてにその時以来二度と事務所が荒らされる事もなくなったと聞きました。

今でも時々、この時の事を思い出す事があります。
話だけならただの馬鹿な若者が下半身丸出しでヤクザに突っ込んでいった笑い話ですが、個人的にはあそこで人生のフェーズが一つ変わったと思ってます。
もしあそこで逃げたり、隠れていたらその後の人生も変わっていたのではないかと。
事実この出来事以降、滅多に物事に恐怖を感じる事もなくなり、ほとんど玉砕しながらも色々な事に積極的に挑める様にもなりました。

あのヤギはもう死んだと思いますが、私の公然わいせつ罪の唯一の証人であり、あの夜、暗闇の孤独の中の唯一の仲間として、次にもし会えたら干し草を山ほど食べさせて木の棒を投げつけた事を謝罪したいと思います。
以上になります。

と、まあここまでが危険すぎたバイト経験談となります。
尚、バイト話に関してはまだまだ色んな話があるのでご興味のある方は是非店舗にいらして下さい。直接お話しさせて頂きます。

あと表題の当店の今後の動きや展望ついてですが、コロナ禍で大変苦しいですが、このまま何とか頑張ります。

今後ともよろしくお願い致します。

SOTA FURUYAMA

TEL. 0859-57-1054
鳥取県米子市角盤町3丁目84-3

営業時間
毎週木曜日~土曜日 19:00~2:00



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